セミナー情報 (2015年度)

首都大学東京素粒子理論研究室では、学外の研究者を招いて様々な内容のセミナーを開催しています。

興味のある方はご自由に御参加下さい。


12月2日(水)14:40より @8号館300

" Lepton-flavor-violation Higgs decay h -> mu tau and muon anomalous magnetic moment in a general two Higgs doublet model "

戸部 和弘 氏 (名古屋大学)

Two Higgs doublet model (2HDM) は標準模型にもう一つヒッグス2重項を導入する 簡単な拡張模型である。このセミナーでは、この模型が、最近LHCのCMS実験が報告した h→μτ イベントの超過や、 以前から報告されているミュー粒子異常磁気能率(muon g-2) の測定値と標準模型の予言値が一致しない問題、 を同時に説明できる可能性について紹介する。さらに、このような可能性の予言や制限などを議論したい。

11月18日(水)14:40より @11号館210

" Theoretical status of B physics "

三島 智 氏 (KEK)

数年後にKEKで始まる Belle II 実験では、前身である Belle 実験の約50倍のデ ータを収集し、標準模型を超える新しい物理による極めて稀な現象を探索する。 本セミナーでは、この Belle II 実験に向けた理論的な研究の最近の進展について紹介する。

11月11日(水)14:40より @8号館300

" LHC における SUSY ダークマターの新しい探索提案 "(高エネルギー実験研究室との合同セミナー)

音野 瑛俊 氏 (九州大学 先端素粒子物理研究センター)

11月4日(水)14:40より @8号館300

" What trigger theta_13 discrepancy between Daya Bay and T2K? "

石田 裕之 氏 (島根大学)

近年のニュートリノ振動実験によって、2011年まで未測定であった theta_13が 有限の値として決まってきた。しかしながら、原子炉ニュートリノ実験 Daya Bay と加速器ニュートリノ実験 T2K が報告している theta_13 の値にはわずかながらも 齟齬が見られる。我々はこの違いの由来に着目をし、標準的な3つのニュートリノ の枠組みで再検討した。theta_13 の値を決定する際に各実験が採用しているニ ュートリノ振動現象を記述するパラメータが、それぞれの実験によって異なってい ることが大きな原因ではないかということに焦点を当て、再解析した。これにより、 theta_13 の差の起源を説明するためには質量二乗差 |\Delta m_{32}^2| が非常 に重要であり、かつディラック CP 位相は-pi/2を示唆していることがわかった。

10月21日(水)14:40より @8号館300

" Beyond the Standard Model after Higgs discovery "

岡田 宣親 氏 (University of Alabama)

The long-sought Higgs boson in the Standard Model of particle physics was finally discovered at the Large Hadron Collider (LHC) in 2012. We have just started exploring the Higgs sector in the Standard Model toward understanding of the origin of mass. Although the Standard Model is currently known as the best theory in describing elementary particle physics, it has become clear that a number of experimental observations needs physics beyond the Standard Model. Precise measurements of Higgs boson properties at the LHC can not only allow us to understand the origin of mass, but also reveal physics beyond the Standard Model. In this seminar, I will first give a brief review on the current status of Higgs physics and then discuss possible implications of the Higgs boson properties measured by the LHC experiments to physics beyond the Standard Model.

7月1日(水)14:40より @8号館300

" Matter Effect from Non-Standard Interactions of the Neutrino "

竹内 建 氏 (Virginia Tech)

Neutrino oscillation in matter is sensitive to interactions between the neutrinos and the matter particles, including the Standard Model W-exchange interaction and any Non-Standard Interactions (NSI's) that the neutrinos may have. In this talk. I will show how the Jacobi method can be utilized to find analytical expressions for the effective mixing angles and effective CP violating phase of the neutrinos in matter, which lead to extremely simple and compact expressions for the oscillation probabilities. All matter effects can be absorbed into the "running" of the effective parameters. It will be shown that the SM interactions cause theta12 and theta13 to run, while NSI's involving the mu and tau neutrinos cause theta23 and delta to run. By looking at the "running" of the effective parameters, it is possible to find the best conditions under which the NSI effects will be manifest.

6月24日(水)14:40より @8号館300

" 極冷ミューオンを用いた新しいミューオンg-2/EDMの精密測定 "

三部 勉 氏 (KEK)

J-PARCで計画しているミューオンg-2/EDMの精密測定実験について紹介する。 我々は極めて指向性が高いミューオンビーム(極冷ミューオンビーム)を生成することで、 これまでとは全く異なる実験条件でミューオンg-2/EDMを精密測定する。 BNLで報告されたg-2の標準模型からのズレを全く独立な方法で検証する。 また、EDMを従来より2桁上回る感度で探索する。 セミナーでは、これまでの準備状況と今後の展望を紹介する。

6月17日(水)14:40より @8号館300

" Three-generation models from SO(32) heterotic string theory "

大塚 啓 氏 (早稲田大学)

E8×E8ヘテロ型超弦理論に比べ、SO(32)ヘテロ型超弦理論を基にした現実的な素粒子標準模型の構築には焦点が当てられていなかった。 その理由として、前者は素粒子標準模型のゲージ相互作用を統一するSU(5), SO(10), E6といった大統一理論のゲージ群とその表現を含み、 統一理論の候補として期待されてきたが、後者はSO(10)のスピノール表現を含まず大統一理論の系列に属さないからである。 本講演では、背景磁場のあるSO(32)型ヘテロ型超弦理論に基づき、大統一理論を経由しない素粒子標準模型を導く可能性を紹介する。 その際、3世代のクォークとレプトンは背景磁場の数に応じて生成される。

5月13日(水)14:40より @8号館300

" 量子力学における超共形対称性 "

岡崎 匡志 氏 (KEK)

現代物理学の重要な概念である超対称性と共形対称性は (0+1)次元の場の理論である量子力学においては高次元の場の理論で直面しない様々な性質を持ち合わせている。 1976年にde Alfaro, Fubini, Furlanによって初めて共形量子力学の詳細な解析が行われ、 その後間もなく超対称性を含んだN=2超共形量子力学の研究が行われ、 現在まで超空間・超場形式の手法等を用いることで様々なN=1,2,4,8超共形量子力学が構成されている。 そして1998年には(超)共形量子力学がReissner-Nordstromブラックホール内の荷電粒子の運動を記述することが議論され、 超共形量子力学はAdS2/CFT1対応というAdS/CFT対応の中でも特に重要とされる例の鍵を握ると期待されている。 本講演ではそうした超共形量子力学の持つ特殊な性質と背景を議論し、 超共形量子力学が今後切り拓くと期待される現代物理学、特に弦理論・M理論への応用を紹介する。

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