セミナー情報 (2016年度)

首都大学東京素粒子理論研究室では、学外の研究者を招いて様々な内容のセミナーを開催しています。

興味のある方はご自由に御参加下さい。


12月13日(火)14:40より @8号館300

" New Physics in Tauonic B Decays "

田中 実 氏 (大阪大学)

Discrepancy of about 4-sigma between experimental results and the standard model exists in the semitauonic B meson decays, B -> D(*) tau nu. This is one of the most significant experimental anomalies in particle physics. Because of the two or more missing neutrinos, these modes are seen in the rather later stage of BarBar and Belle experiments. Recently, Belle collaboration published the results on B -> pi tau nu, which rate is substantially smaller than the charmed modes. In this seminar, after a brief review of B factory experiments and the plan of the SuperKEKB/Belle II experiment, I will discuss new physics possibilities in these semitauonic B decays and the pure tauonic mode.

10月25日(火)14:40より @8号館300

" Current status and future prospects on WIMP searches "

松本 重貴 氏 (IPMU)

WIMP is known to be the most influential candidate of dark matter in our universe. Thanks to recent development of collider, underground, cosmological and astrophysical experiments, the era of serious WIMP searches has begun. Then, important questions are “what is the current status of the WIMP paradigm?”, “how far can we cover the WIMP paradigm in future?” and “what is then the leftover remaining as unexplored regions?” I would like to address (a part of) the answers to these questions in this talk. I will particularly focus on a fermionic WIMP, for it is well-motivated from the viewpoint of the supersymmetric framework.

10月11日(火)14:40より @8号館300

" Hish-Scale SUSY Model with Gravitino Dark Matter "

長井 稔 氏 (京都産業大学益川塾)

超対称性模型は素粒子標準模型を超えた物理の有力な候補であるが、 いまだにLHC実験では超対称性粒子は未発見である。また観測されたヒッグス粒子 の質量125GeVを説明する一つの可能性として、超対称性粒子が数10~100 TeV と 比較的重い、高エネルギー超対称性模型が注目を浴びてきている。 このセミナーでは、そうした高エネルギー超対称性模型に対する、 現在のフレーバー実験からの制限や暗黒物質の候補等について説明し、 それを満足する一つのシンプルな模型を紹介する。

7月20日(水)14:40より @8号館300

" Footprints of Supersymmetry on Higgs Decay "

前川 展祐 氏 (名古屋大学)

 最近SuperKamiokandeにおいて陽子崩壊のシグナル領域に2事象発見された。 期待される背景事象数 0.9 よりも多いが、背景事象と無矛盾であることが報告されている。 特徴的な事はそのモードが本来期待されている eπ ではなく、μπ であることである。 このセミナーでは、もし、この事象が陽子崩壊から来ているのなら、大統一理論として有望 になるのは SU(5) よりも E6 や SO(10) を統一群とした模型であることを主張する。
 もちろん、陽子崩壊の予言は模型の詳細に依存する。ただこのモードは超対称大統一理論では 重要になり得る三重項ヒッグス媒介で得られる次元5演算子によるものではなく、ゲージ場 媒介による次元6演算子によるものであるため、湯川結合に対する依存性は比較的小さい。 しかしながら、湯川結合で決定される混合角には依存している。一方で、ニュートリノも含めたクォーク、 レプトンの質量や混合角の様々な階層性が大統一理論においては、「SU(5) の 10 表現場が 5* 表現場よりも強い階層性を湯川結合にもたらす。」という1つの仮定から説明できることを 大統一理論の証拠と捉えることができる。この事実を重視すると、この仮定を実現する3つの 模型 (SU(5), SO(10), E6) に絞ることができ、その場合、10表現場の混合角は小林益川行列で 5* 表現場の混合角は牧中川坂田行列で O(1) 係数を除いて評価でき、核子崩壊の予言が 比較できる。その結果、ランクが大きい統一群を持つ大統一理論の方が P→μπ や P→eπ 等の フレーバーを変える陽子崩壊が起こりやすいことがわかる。それらのモードを測定することが 大統一理論を探る上で重要になる。
 最後にLHCでの 125 GeV のヒッグス粒子の発見により超対称性の破れのスケールが大きい ことが予想されているが、その実験事実がE6大統一理論のシナリオにどのような影響を 与えたのか、私見を述べる。

6月29日(水)14:40より @8号館300

" Electroweak vacuum stability on the inflation Universe "

松井 宏樹 氏 (高エネルギー加速器研究機構)

最近のトップクォークとヒッグス粒子の質量の精密測定から、 ヒッグスの4 点結合定数λは 10^11 GeV 程度で負になり、 ヒッグスポテンシャルは準安定になることが示唆されている。 このことは我々の真空 (electroweak vacuum) は偽の真空であり、 最終的にはよりエネルギーの低い真の真空に量子論的なトンネル効果 によって崩壊することを意味するが、崩壊確率が小さいため、 現象論的には影響はないだろうと考えられていた。 しかしながら、インフレーションのスケールが大きい場合 にはヒッグス場の揺らぎをインフレーションスケールまで押し上げ、 真空の崩壊が起こりうることが最近の研究から明らかにされている。 本セミナーではインフレーション宇宙におけるヒッグスの真空の 安定性問題について包括的に議論します。

6月22日(水)14:40より @8号館300

" カイラル動力学によるΛ(1405)の構造とハドロン複合状態 "

慈道 大介 氏 (首都大学東京)

Λ(1405)は、K中間子と核子のしきい値のすぐ下にある共鳴状態で、 K中間子と原子核の相互作用を理解する上では極めて重要なバリオンである。 カイラル動力学に基づくチャンネル結合法(カイラルユニタリー模型)の確立後、 Λ(1405)は本質的にメゾンバリオンの準束縛状態であることが再認識されてきた。 さらに、カイラルユニタリー模型によって、Λ(1405)の共鳴状態のスペクトラムの 形がチャンネルよって異なることやΛ(1405)が二つの共鳴状態の重ね合わせである 可能性等、さまざまことが分かってきた。また、Λ(1405)がK中間子と核子の 束縛状態であることから、最近、K中間子と核子の少数多体束縛状態の可能性が 議論されている。本セミナーでは、エキゾチックハドロンの一形態である ハドロン複合状態をΛ(1405)を題材にして紹介する。

6月1日(水)14:40より @8号館300

" Footprints of Supersymmetry on Higgs Decay "

遠藤 基 氏 (高エネルギー加速器研究機構)

将来のレプトンコライダー実験で超対称性模型がどこまで検証することができるのか議論する。 とくにヒッグス粒子の性質がレプトンコライダー実験で精密に測定されることに注目する。 これからのLHC実験で超対称性粒子を発見することができなくても、将来のヒッグス粒子の 精密測定により超対称性模型を検出することができる可能性があることを示す。

5月18日(水)14:40より @8号館300

" Yukawa couplings in 6D gauge-Higgs unification on T^2/Z_N with magnetic fluxes "

阪村 豊 氏 (高エネルギー加速器研究機構)

We discuss the Yukawa couplings in 6D gauge-Higgs unification models in the presence of the magnetic fluxes. We provide general formulae for them, and numerically evaluate their magnitude in a specific model on T^2/Z_3.

4月20日(水)14:40より @8号館300

" Reason for T2K to run in dominant neutrino mode for detecting CP violation "

Dr. Monojit Ghosh (首都大学東京)

The long-baseline experiment T2K in Japan has already collected data in the neutrino mode and currently it is running in the antineutrino mode. The main aim of the antineutrino run is to measure the leptonic phase delta_CP which may help to understand the matter-antimatter asymmetry of the universe. But it is very important to realize that for T2K, anti-neutrinos are required only to remove the wrong octant solutions which in turn improves the CP sensitivity. If however the octant is known then pure neutrino run is capable of giving the maximum CP sensitivity. In this talk I will quantify the role of anti-neutrinos in T2K to discover CP violation and also explore the possibility if the antineutrino component of NOVA and atmospheric neutrinos can compensate the antineutrino run of T2K.

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